議会報告 
2012年3月議会
 ■一般質問

<前田弘子>
 @子どもたちの内部被ばくを減らそう
          給食食材の放射能測定について 

 府中市の学校給食の食材は、できるだけ国産の、添加物を極力排除したものを使っていますが、放射能の基準はありません。昨年の9月と今年の2月に「できるだけ広い範囲の食材」を選んで、測定機関に委託し、値を公表しました。
原発事故から1年が経ち、今はさまざまな調査データが得られます。給食でも、高く値がでる食材を外すことと、放射能の摂取量を日常的につかむために「1食分丸ごと測定」することが大事という、NPO市民科学研究室の上田昌文さんの情報をもとに、市でもその体制が取れるか聞きました。
市の答弁は、昨年度と同様、委託による測定にとどまるというものでした。1学期に1度の委託測定ではなく、日々の食材の選定基準を明らかにし、極力、子どもたちの体内に取り込まない献立への配慮も行なってほしいと要望しました。

  A市の嘱託職員、臨時職員の待遇について

市はこれまで行革をすすめ、正規職員を削減してきました。一方、嘱託職員、臨時職員などの非常勤職員の数は増え続け、責任も増していますが、1年ごとの契約更新で、昇給もありません。その実態は5年前に一般質問したときと変わりませんでした。正規職員を増やさないなら、荒川区で行なっているような、非常勤職員も経験や責任に応じた評価制度を導入し、昇給も認めるような制度の導入の考えがないか聞きました。
市は、行革で経費削減の方針は変わらないが、国の法令を超えない範囲で検討していくということです。「市民サービスの向上」は新市長も課題としています。市民生活を守るために働く職員の待遇改善も課題であると訴えました。

  

浅田多津子
 
子ども・若者が希望を持てるよう育成支援をすすめよう

 今、若者たちの中には学校生活になじめず、ひきこもりがちになったり、安定した仕事に就けず、自立できない状況が長期化するという深刻な問題があります。個人の努力では解決できない問題に対し2010年度に「子ども・若者育成支援推進法」が施行され、若者を取り巻く問題の解決のために「子ども・若者ビジョン」が示されました。
 それを受けて府中市でも昨年度、ひきこもり等で不安を感じている保護者に向けてセミナーを開催し、今年度は支援機関のリーフレット作成や講演会が予定されています。これまで行政の施策になかった15才〜39才を対象とする取り組みであり、まずはその実態調査が必要ではないかと質問をしましたが実施の意向は示されませんでした。
 さらに若者が置かれている状況を社会全体で解決するために、福祉・教育・保健・医療・雇用などの幅広い分野の関係者が関わり、相談や就労支援を考えるための「地域協議会」の設置を求めました。市は実情に合ったより具体的な方策を検討していくとのことでした。


<田村智恵美>
 府中に避難している被災者への支援を   
  
 東日本大震災後、被災地から都内の都営住宅、民間賃貸住宅、親族・知人宅などに避難している方が、昨年12月で8973人おり、府中市内にも100人以上の方が避難しています。震災から1年、避難生活が長期化し、不安を抱えながら、地域での関係性を築くのも容易ではなく孤立化が心配されます。
 東京都では、昨年7月より避難している被災者への個別訪問や交流の場としてのサロンの運営を行なうなど、孤立化防止事業をすすめています。しかし府中市では、この事業は行なっておらず、「相談があれば対応するが、特別な支援策として積極的に行なうつもりはない」という答えでした。
 社会福祉協議会が12月と3月に独自に交流サロンを開催しました。参加者からサロンの継続を求める声もあり、市も支援体制の整備をするよう要望しました。
予算委員会より

2012年度一般会計予算総額は過去最大の893億5千万円ですが、福祉や教育などに充てるお金、人件費や過去の借金の返済などどうしても必要な経費(経常経費)は全体に7%の削減を課せられていることや事務事業点検からの見直しもあり、2億2千万円の削減です。それに対し投資的経費は12億2千万円の増額となっています。

市債(借金)が基金(貯金)を上回る
 市の財政を支える市税収入は467億1千万円で、前年度に比べ、6億3千万円減少しています。
 この財源不足を市債(借金)と基金(貯金)でまかなうとしていますが、今年度末には市債の発行額が基金残高を上回る見込みです。このように厳しい財政状況に対し、生活者ネットワークは「将来の市民に負担を回さない」という視点に立って予算審議を行ないました。

 公共施設の維持費は大きな負担
 今後、財政的に大きな課題になるのは160以上ある公共施設の補修や改修費用です。この5年間にも学校の耐震化工事や建て替え、府中の森芸術劇場など大型公共施設の補修工事などに毎年40〜70億円かかっています。建物の老朽化がすすめばさらに大きな負担となります。一昨年から市はコンサルタントに委託し、公共施設の現状を評価分析し、「府中市公共施設白書」にまとめたといいます。しかし「施設白書」の内容の情報公開をもとめたところ、市は「公開すると市民に混乱を与える」と公開しませんでした。建物だけではなく道路や下水道などのインフラの老朽化も課題で、これらの整備更新計画も後回しにはできません。「施設白書」を公開し、課題であった施設の現状と長期にわたる改修費用を明らかにし、公共施設のあり方を市民とともに考えていくべきです。

 新しい市の情報システムの構築はいつ?
 市の業務運営に不可欠なコンピューターシステムも老朽化しています。5年前に新たなシステム構築をスタートさせたものの、財政不足を理由に途中で構築を凍結してしまいました。府中ネットはこれまでもシステム構築は効率的に事業を行なうために優先的にすすめるべきと訴えてきましたが、今年度の予算でも凍結は解除されず、複雑化した現行のシステムには、今後さらに保守改修費用の増加も見込まれます。
 行財政改革推進本部では補助金の削減も方針とされ、教育費では小学校の演劇やオーケストラ鑑賞の回数が減り、生徒会費の補助金もひとり当たり100円削られてしまいました。
 リーマンショックと東日本大震災の影響から、景気の低迷が続き、今後も財政状況は厳しいことが予測されます。限られた財源のなかで、何を優先させるべきか、また将来に負担を残さないようするためにはどうしたらよいか、財政に関わる情報も市民と共有し、一緒に考えていく姿勢が必要です。その姿勢が見えない2012年度の予算に反対しました。

 65歳以上の 市民の 個人情報が警察に わたされていた。

 昨年11月、府中警察署が、高齢者をねらった振り込め詐欺や交通事故防止のため巡回訪問に使いたいとの理由で、60歳以上の市民の4情報(氏名、住所、性別、生年月日)の提供を市に求めていた、との新聞報道がありました。市はその判断を情報公開・個人情報保護審議会に諮りました。審議会は2月に対象を65歳以上とし、情報の管理と使用に配慮するとの条件はつけたものの提供を認める答申を出し、即日、市は市民4万7千人分の個人情報を警察に提供しました。
 府中市個人情報保護条例では、市民情報を目的以外に利用する場合は、本人の同意が原則です。また、この4情報で振り込め詐欺や交通事故が防げるのか、情報提供の必要性にも疑問があり、新聞に出たことで悪質業者が警察を装う可能性もあります。
 市は提供したことを市民に知らせるとともに今後は個人情報を警察に提供することはするべきではありません。皆さん気をつけてくださいね。