「ABOUT THIS SITE」 のイラストが出来るまで…

下書き その1 1.下書きの下書き

 漫画描く時もそうなんですが、とにかく、描き始めるまで紙に描くのはドキドキなので、まずコピー用紙なんかにラフカットを描きます。

 この場合宇宙服の男の立ち位置と、ドアの位置、催している男の「当たり」を入れてます。

 上手な人は、もうこの段階で全部当たりを入れて(しかも原稿用紙の上に…)、下書きにして、チャッチャッとペン入れしているんでしょう(泣)。

 特にきついパースが入ってる時(消失点や、焦点が用紙からとんでもない位置にある場合とか)等は、私はまず、背景を別紙に描いて(鉛筆)それをトレースしています。もちろん、時間がある時は…の話ですが。

 まだ、ハロウィーンの袋も何も持ってませんね。この段階では、まだ人物が「動いてない」状態だからです。
 単に「突然、便所に非日常がこんにちは」のイメージしかないからです。

 ここで、必殺巨大トレース台を登場させます。ウチの伯父さんが「でぇく」なもので、特注でB4縦横バッチリ入る2kg以上あるのでは?な、木製のトレース台を漫画家になった時、作ってもらいました(笑)。これを出してくると「仕事だぁ…」って気分になります。とにかく重くて、下書き終わるまで出しておかないとメンドーだからです(単純)。
 



下書きその2 2.下書きの下書き(その2)

 用足し中の人物、及びワン公の当たり。この辺から、動き始めてます。ワン公は、御主人と朝の日課で一緒にトイレに同伴してる様子…。
 ワン公の足元の「丸いモノ」は何だ…と、思ったらワン公のおもちゃでした(笑)。

 1のスペースマンの紙をトレース台に乗せ、軽く全体の配置を入れ始めてます。

 実は、この絵はパースはほとんど取っていません。「大体この辺かなぁ…」程度で。きっちりパースを入れてしまうと、ディテールが切れてしまったり、妙に前衛的な(?)カメラワークの様になってしまう事もあるので、見てくれ無理が無ければ良し、としちゃってます。

 トレース台は、本来写真等トレースとして威力を発揮するのでしょうが、私は絵柄的にいわゆる写真トレースには使いません。

 刺し身皿に、凝ったテリーヌのつけ合わせ…状態になるからです。自分で作った「つま」が、やっぱり一番しっくり来ると思います(私の趣味の問題ですが)。
 第一、商業漫画での既製の写真のトレースは、問題になりますから自分で撮ってくるものですが、私の場合、アリゾナくんだりまで行かなきゃならなくなるので、あくまで写真集などを参考に、架空の空間を描いています。


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