タミフル (リン酸オセルタミビル) (医者からもらった薬がわかる本2006年版より)
    分類 : 抗インフルエンザウイルス薬 
    処方目的 : A型またはB型インフルエンザウイルス感染症
    解説  :  インフルエンザウイルス感染症に用いられる内服薬は、従来はA型ウイルスのみに有効な塩酸アマン
         タジンがありました。リン酸オセタミビルはA型とB型の両方に有効です。
  使用上の注意 : ( 警 告 )インフルエンザウイルス感染症の予防の基本はワクチン療法であり、本剤の予防           
              のための服用はワ クチン療法に変わるものではありません。服用にあたっては慎重に検討
             することが必要です。
  一般的注意 : @服用してはいけない場合 … 本剤に対するアレルギーの前歴
            A慎重に服用すべき場合 … 高度の腎機能障害     
            B服用目的 … (1)本剤は予防薬としての服用は推奨されていません。(2)本剤は、A型・B型
                     インフルエンザウイルス感染症以外の感染症には効果がありません。
            C服用法 … (1)本剤はインフルエンザ発症後、できるだけ早く服用する必要があります。
                       発症後48時間以上たってからの服用開始では有効性を裏付けるデーターは                       
                       ありません。
                     (2)成人で腎機能障害がある人は、服用を減らすことが必要ですので、服用前に
                       その旨を処方医に伝えてください。
            Dその他 … 妊婦→現在のところ、服用についての安全性が確立されていない薬剤です。
                          何らかの危険があっても、治療上使わざるを得ない場合があります。
                          治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場合にのみに処方され
                          ることがある薬剤です。処方時にきちんとした説明が行われます。納得 
                          して服用する場合は処方医の指示を守り、何らかの異常がみられたら、
                          すぐに連絡してください。                             
  副作用の注意 : 重大な副作用 … @ショック、アナフィラキシー様症状(じん麻疹、顔面・喉頭浮腫、呼吸 
                      困難、血圧低下など)が起こることがあります。
                      AAST・ALT・AL-Pの著しい上昇を伴う肝炎や肝機能障害、黄疸が現 
                           れることがあります。          
                     B皮膚粘膜目症候群(スティーブンスジョンソン症候群)、中毒性表皮
                        壊死症(ライエル症候群)が現れることがあります。
                          C急性腎不全がおこることがあります。
                          D白血球減少症、血小板減少がおこることがあります。
                          E肺炎の発症が報告されています。
                          F意識障害、異常行動、譫妄、幻覚、妄想、けいれん等の精神・神経
                            症状がおこることがあります。
  その他の副作用 : @服用を中止し、すぐに処方医に連絡する副作用 
                       … アレルギー症状(発疹、じん麻疹、紅斑、多形紅斑、かゆみ)
                Aすぐに処方医に連絡する副作用     
                       … 口唇炎、口内炎(潰瘍を含む)、血便、メレナ、吐血、消化性潰瘍、腹痛、
                         下痢、吐き気、嘔吐、腹部膨満、便異常、軟便、口内不快感、食欲不振、      
                          興奮、ふるえ、しびれ、嗜眠、頭痛、眠け、不眠症、めまい、上室性頻脈、 
                          心室性期外収縮、心電図異常(ST上昇)、AST、ALT、γ-GTP、AL-P
                          上昇、血尿 ・ たんぱく尿陽性、好酸球増加、気管支炎 ・ 咳、視野障害、                                      
                          霧視、複視、眼痛、結膜炎、、耳の灼熱感、耳痛、疲労、発熱、低体温、
                          ぶどう糖増加、背部痛、胸痛、鼻出血                             

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