ビタミンB6 大腸がん抑制   (朝日新聞 2001年9月12日)
  広島大など実験で確認
     ビタミンB6に大腸がんの発生を抑える効果のあることを、広島大学、岐阜大学、鹿児島大学の研究グループ
     がマウスを使った実験で確認、米国の栄養学専門誌の8月号に発表した。
     ビタミンB6の持つ細胞増殖を抑える働きが関係するとみられる。
     加藤範久・広島大教授によると、グループは発がん剤を与えたマウスを34匹ずつ4つの群に分けた。
     各群に体重1kgあたり 1・7・14・35ミリグラムのビタミンB6を含むえさを、それぞれ与え22週間飼育して
     大腸がんの発生を調べた。
     1ミリグラムの群では13匹にがんが発生した。それ以上を与えた群でがんになったのは、それぞれ5匹、
     2匹、1匹と少なかった。
     ビタミンB6を多く取ったマウスは細胞増殖にかかわる遺伝子の働きが落ち、発がん抑制との関係が示唆された。

     米国では食生活調査などからビタミンB6を多くとる人ほど大腸がん発生の危険が下がる傾向が報告されている。

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