2013年8月18日(日)     博栄丸     天気・・・晴れ   波予測1.5m   中潮

   

カツオを探してどの船も走りまわってます。

御前崎では数日前からカツオが釣れ始めていた。
以前から、カーク船長のカツオを釣っている釣行記を読んで、いつかは自分もあんな釣りがしてみたいと憧れていた。

でも、御前崎ではどんな道具で釣るのかもわからなければ、もちろん仕掛けや釣り方も全くわからないし、
さらに、最近船に乗り始めたばかりのド素人が、一人で乗り込んで行っても良い釣りなのかもわからず、とても敷居が高かった。

そこで、13日に先日金洲五目でお世話になった博栄丸の船長に電話して、道具や仕掛けなどを聞いてみた。
すると、道糸はPE8号、ハリスは30号2m、食いが悪ければ、20号3m、16号4mなども使い、針はヒラマサの15号ないし14号。
錘は100号でカゴは五目釣りで使ったサニーカゴLでOKとのこと。
リーダーは専用の物があれば付けていいけど、普通にフロロのリーダーなら、切れてしまうのでない方がいいとのことだった。
竿は硬めの物が走り回られないのでよいとのことで、前回五目釣りで使ったモデラートは70cmのメダイを釣り上げたが使えるだろうかと
聞いてみると、メダイを釣るときにしっかり曲がっていたのなら柔らかい竿のようなので、カツオ釣りには向かないとのこと。

ふ~む、手持ちで使えるものはラークカゴと100号錘だけかぁ・・・。(^^ゞ  それに50Lぐらいの大型クーラーも必要か?
こりゃ初期投資に随分かかりそうだなぁ・・、なにかいい方法はないだろうか。
もし行くしたら、15日か18日。まだ空いてるようだし、波もなさそう。、行くなら空いてるこの時期しかない。
人気の船なので、秋になったら直前予約なんてとてもとれないだろう。

ということで、14日は釣具屋巡りをして、いくらぐらいかかるか調査をしてみた。
PE8号200mで約4000円、ハリスも30号と20号を16号を50mずつ買うと5000円ぐらい、針も15号と14号で1400円程度。
う~ん、仕掛けだけで1万円を超えてしまう。 さらに竿も買わなければならない。メーカー品だと4万円近いよな~、 おっと5000円位のもあるぞ。
クーラーはトランク大将5000なら3万円弱・・・。 いくらなんでもこれではなぁ・・・、明日の釣行はあきらめて、ちょっと冷静になろう。

翌日も釣具屋さんへ。(笑) とりあえず大物釣り具専門店で、針とケイムラのビーズを買って、ハリスは30号と20号の2種類だけ買った。
というのも、これだけの太いハリスは結んだこともなく、さらに環付き針も使うのは初めて。まずは、ハリスが結べるのか試してみないと、と思ったわけ。
これで上手くハリスが結べたら、PE8号200mをイシグロの商品券を使って買って、竿は無名の5000円の奴を買って、クーラーは35Lのままで行けば
それほど資金負担はない。 また、もしうまく結べなくてあきらめることになっても、このぐらいの出費ならまだ傷は浅い。(笑)
とうことで、往生際悪く、まだ18日の釣行にわずかに希望を残していた。(爆)

ネットで調べてみると、太ハリスと環付き針の結び方には、環付南方延縄結び、中村式南方延縄結び、坂本結びの3種類が一般的なようだ。
いままで、10号ハリスぐらいまでは釣り堀で使っていたが、流石に30号となると全く勝手が違って、ハリスがいう事を聞いてくれない。
環付南方延縄結びは最後の詰めのところがわかりにくく、どう見ても違うものになってしまっているし、中村式はハリスが環に通らずダメ。(T_T)
20号で坂本結びをやってみるも、いままでのよりはましな感じなのだが、出来上がりはやはりちょっと違っている。(^^ゞ
翌日からは仕事でドタバタするし、これ以上ハリスの結び方研究に時間を費やすわけにはいかない。しょうがない、今回は潔くあきらめよう。

翌、16日は仕事をしながら、「18日は鳥羽でタテ釣りに行こう」と心を静めていた。ところが17日朝、急にカツオ釣りへの欲望が抑えきれなくなった。
「これを逃したら来年まで行けない。いやひょっとしたら一生いけないかもしれない。明日は千歳一遇のチャンス。行っても釣れないかもしれないけど
行かなきゃ絶対釣れないんだぞー!!」こんな声が頭をグルグル回り始めたのだ。
こうなるともう理性なんて吹っ飛んじゃうわけで、「やっぱ、カツオ釣りに行くぞー!!」と博栄丸さんに、予約を入れた。(爆)

それから釣具屋に走って、PE8号を巻いてもらい、5000円の竿を買った。、ハリスが心配だったけど、『まあいいや、とりあえずそのまま使っちゃえー』(^^ゞ
とりあえずバタバタと荷物を積み込んで、お仕事に向かう。 
船長に、今日の様子を聞きたかったのだが、電話に出てもらえず、私もそのまま仕事に入ってしまって聞く機会を逸してしまった。
まあ、数日前にあらかたのことは聞いているからいいか。

4時半集合とのことなので、1時半に出ることにして2時間ぐらい仮眠を取ろうとおもったが、興奮して眠れず、ちょっと早めに出てのんびり走るかとなった。
念のため交通情報を見てみると、なんと岡崎ー音羽蒲郡間で10kmぐらいの渋滞になっているではないか。なんでー!!(T_T)
こりゃ今でても間に合わないかもと、あわてて1時に出発した。

予定通り渋滞にどっぷりはまって、港に着いたのは4時丁度。まともに出ていたらギリギリか遅刻していたかも・・・
なんで夜中に渋滞になるかなぁ・・、高速乗った時はガラガラだったのに。 この辺りは渋滞しやすい場所なのか??

今日は9人のお客さんらしい。(定員は14人) お盆休み最後の日曜日なので空いているのだろう。
釣り座のくじ引きではまたもドべで、それでも右舷の艫。 左隣りはひとつ空いていて、こりゃゆったり釣れるワイ。
両隣の方には「まだ初心者で、カツオも初めてなので迷惑かけますがよろしくお願いします。」と声をかけておいた。

また、船長にも「初めてのカツオ釣りなんでよろしくおねがいします」と挨拶して、そのまま船倉に潜り込んでひと眠り。
5時に出港して約45分でポイントに到着。

「先ずはカツオから始めますんで、ハリス20号で、いつでも投入できるように準備してください」とアナウンスが入る。
心なしか、先日の五目釣りより口調が荒っぽい。カツオ釣りってのは、そんな荒っぽさのある釣りなのかもしれない。

船は、ややスピードを落としながらカツオを探してグルグルと回っている。 そのうち急停止しながら「入れて! 棚20m 」と船長の声。
ワクワクしながら、すぐさま仕掛けを投入する。 コマセを振ると一発で穂先が入るのだろうか?(爆)

・・・・でもなさそうだ。(笑)

すぐさま上げるように指示があって、また船が走りだす。カツオと追っかけっこをしているようだ。
30分ぐらいカツオを探して、また急に「入れて!」とのアナウンス。 でもアタリはない。

私はカツオ釣りってのは、群れが見つかると入れ食いになるのかと思っていたんだけれど、どうやらそうでもなさそうな感じだ。
お隣の大艫の方は、80Lぐらいの大きいクーラーを持って来ていて、竿なども高そうな感じなので、たぶん慣れた方だと思うのだけれど、
「カツオが見つからんのだろうなぁ、他の船も来てないし、鳥山もないから・・」と言っていた。 ふ~ん、そうなんだ・・。
船長は一生懸命追いかけているんだけど、群れが小さいのか、あるいはすぐに逃げられちゃっているのかもしれない。

「入れて、上げて、走って」を何度も繰り返していた時、突然私の穂先がプルプルと震えた。おっ、カツオの前あたりじゃないか?)

先日、大物専門の釣具店に寄った時に、店主が他のお客さんにカツオの前アタリの出方と合わせのタイミングをレクチャーしていて、
私はダンボの耳でそれを聞いていたのだ。(笑)

で、聞いていた通りに合わせを入れると、硬い竿が物凄い勢いで突き刺さった。キター!!(@_@;)
一生懸命竿を立てながら電動巻き上げスイッチオンすると、バーンと竿がはじけてしまった。 

ガビーン!!、なんてこった。(T_T)

ガックリ来て、仕掛けを巻き上げようとすると、フォースマスター3000の電源が落ちている。  バッテリーにはつながっているのになんで?
そういえば、以前に高負荷をかけると過電流でリールが壊れないように電源が落ちるような話を聞いたことがあるが、それがこのこと??
一旦バッテリーから配線を外して、再度付け直したら正常にもどったが・・・。

ハリスをチェックすると、ちもとから綺麗に切られていた。このハリスは、自分で坂本結びらしき結びかたをしたハリスのなかでも、一番
綺麗にできたと思った奴だったのだけれど、通用しなかったかぁ・・・。
やっぱり結び方が違っていたのだろうか? それとも相手が大きすぎたのだろうか??  残念だなぁ・・(T_T)

その後は、しばらくイサキが相手をしてくれた。カツオの前アタリかと思ったら食い込まないので上げてみるとイサキって感じ。
型は40cmぐらいのものもあったが、すっかりスレンダーになっていて、腹パンイサキとは大違いだった。
それにしても環付ヒラマサの14号を丸呑みする奴もして、こんなにイサキの口は大きいのかとちょっと驚いた。(笑)

そんなとき、またも穂先がプルプル。またイサキかよーと、一気に電動巻き上げすると

ガガガガン!!

と物凄い振動が竿から体全体に伝わってきて、慌てて竿にしがみついた。 こりゃイサキじゃないカツオだ!!(@_@;)
あまりの攻撃的な引きに頭が真っ白になってしまった。
今まで釣り堀で、少ないなりにも青物とは対決してきて、、それなりの強引は経験したつもりだったが、こいつの引きは別次元のものだった。
恥ずかしながら何がどうなったかよくわからないまま、気が付いたら私の数十m前方にキラキラと光ながらカツオが走りまわっていた。
船長と大船長がやってきて、「もっと竿を立てろ」と言うがいなや、パーンと竿がはじけ飛んだ。
竿は立てたつもりだったのだが、竿尻を脇にはさんでいたので、そのまま伸されてバレてしまったのだろう。
ハリスは切れてなかったので、舳側の常連の方が「あわせが弱かったんだろう」と言っていた。
たしかに、イサキだと思ってあわせを入れてなかったもんなぁ・・。
途中で合わせを入れ直せばよかったのかもしれないが、そんな余裕はどこにもなかった。
大艫の方からも、「惜しかったねぇ・・・、間違いなくカツオだったよ。」って。 「ですよね~、間違いなくカツオでしたよねぇ・・」(号泣)

船は相変わらずカツオとの追っかけっこ。走ってる時間と釣ってる時間が半々ぐらいだろうか? いや走ってる方が長いか(笑)
海面にはシーラが度々姿をあらわす。すると大きなサメも船のすぐ横を泳いでいった。
水族館では何度もみたことあるが、海の上で本物サメをみたのは初めて。こんなところで、、絶対に海に落ちたくないわー。
ちなみに、大船長は2mぐらいのやつを釣り上げていたが・・・。

そんな時また穂先がプルプルとなった。先ほどのことがあったので、今度はしっかりと合わせをいれた。
と、一気に竿が引きずり込まれた。一生懸命竿にしがみついて、なんとか竿を立てようとするのだが、相手の力が強すぎて思うようにいかない。
ドラグはガチガチに〆てあるのにズルズルとラインが引き出される。いったい何が食いついたんだ?
やっとのことで竿尻をお腹にあて、竿を立てたらここで、パーンと竿がはじけた。ハリスはチモトから切れていた。
う~むまたも、チモトで切れてしまったか。 やっぱいい加減に結んだのがまずいんだろうなぁ・・。 次回はもっと研究しなければ・・・。 

それにしても3回もバラシしてしまった。1匹はカツオだったが後の2匹はサメか? もし大型カツオかマグロだったら・・・。
準備不足と心構え不足を悔やむが、後の祭りである。

さて、もうほとんどお昼ぐらいになっていた。
今日は、カツオが見つからない間は五目釣りをやって、見つかったらカツオ釣りに変更するものだと思っていて、五目の仕掛けやタックルも用意したのだが
まさかのカツオ一本やり。残り時間は、あと1時間ぐらいだろうか。 右舷ではまだ誰もカツオを上げていない。たぶん、左舷でも似たようなものだろう。
先ほどから、仕掛けも入れられずに船が止まっているので、どうしたんだろうと思っていたら、左舷胴の間の方にサメがかかったらしく、大船長と二人がかりで
なんとか上げようとしていた。ハリスが30号らしく切れてくれないみたいだ。

目の前の僚船にカツオが釣れ始めたらしく、そちらに船を移動させたくて船長は気が気ではないで、ついに、「道糸から切っちゃえ」となった。(笑)
で、船が動くのかなと思ったら、船長が慌てて「今カツオが来とるから、仕掛けを入れられる人はすぐに入れてくれ」と大声を上げた。

右舷の私たちは準備万端なので、一斉に仕掛けを投入。
23mまで落としてコマセを蒔いて20mに合わせると、すぐに穂先がプルプルして、少しついていって合わせると、ガツン!!と猛烈に引き込まれた。
お隣さんの竿も思いっきり突っ込んでいる。Wヒットか? それともお祭りか?
電動で一気に巻き上げると、天秤が見えてきて、すかさず船長がハリスをもって一発で掬ってくれた。


やったー!!カツオゲットだー!!\(^o^)/

足元でビビビビッと痙攣するような感じで飛び跳ねてるカツオを見ながら感慨にふけっていると、「早く仕掛けを入れろ」って船長が・・(^^ゞ

カツオは勝負が速いようで、食いが立った時にバタバタ釣らないとダメみたい。
私とWヒットだった大艫の方は残念ながらばれてしまったが、左隣の方は私よりちょっと大きめのカツオを上げ、舳の方は6kgぐらいのキメジを釣られた。
本当に一瞬の出来事で、その後はまた静かになった。 ええっ?もう時合いは終わりなの? 本当に一瞬なのねぇ・・・

運よくゲットできたカツオをクーラーに収めながら、しみじみと喜びをかみしめた。 ホントに来て良かったわ~。

結局この日は竿頭でカツオ2本という厳しい日だったようで、獲れなかった方もいらっしゃったようだ。
そんな中、初めて行ってなんとか1本でも獲れた、まさにビギナーズラックだった。 海の神様と博栄丸の船長、大船長に感謝、感謝。<m(__)m>

   

本日の釣果
カツオ55cm×1  イサキ×5

うん? あのカツオをバラサなかったら、おら竿頭じゃん。(゜O゜)☆\(^^;) バキ!


カツオは腹身は刺身で、背身はタタキでたべたけど、旨みがあって、臭みがまったくない。とてもおいしかった。
腹身にはなんとかっていう寄生虫もいたけど、そんなの気にせずいただきました。
イサキは1匹だけ刺身にしたけど、まあ、こんなもんかという感じ。やっぱり抱卵デカイサキの美味しさには遠く及ばなかった。

カツオ釣りは面白い。こんな迫力があって興奮する釣りは経験したこがなかった。ボーズと隣り合わせのリスキーな釣りだけど、
タイミングがあえば、今度は「ちもと」をきっちり固めて挑戦したい。

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