2008年9月20日(土)  フィッシングレインボー 9号筏    天気・・・曇り一時雨  中潮


先月ここでボーズを喰らってしまったので、何としても年内に「仇討ち」に行かなければと思っていた。
当初は来月下旬ぐらいを考えていたのだが、今朝急遽思い立って「午後の部」に討ち入りした。

実は、翌21日は亡き父親の10年祭(仏教の法事のこと。神道では年祭という)が予定されており
今日はその準備のために空けておいたのだが、朝起きて見るとどうしても私がしなければならないことは
それほどない様子。折角空けたのに一日ボーッとするのはなんとも勿体無い。しかし、だからといって釣りに
いくのはちょっと不謹慎だよなぁ・・・。
おおっそうじゃ!、妙案が頭に浮かんでしまった。(^-^ )

私が釣堀に行き始めたのは約5年前なので、亡くなった親父には美味しい刺身を食べさせたことがなかった。
親父はこういうものが好きだったから、生きていればきっと喜んで食べた事であろう。
そこで、今回は区切りの10年祭でもあるし「自分で釣った鯛を親父にお供えしたい。」という大義名分を立てた。
さて、家族の反応はいかに?(笑)
お袋は、ただ私が釣りに行きたいだけなのは十分承知しているのだが(笑)、「じゃあ、そうしてあげなさい・・」(爆)
カミさんも、子供達も「どーぞご自由に」ということになった。みんなに腹の中は見透かされているものの、とりあえず
錦の御旗を得たので、大喜びでフィッシングレインボーに午後の部で予約を入れた。

仕掛けは先回の残りがあるし、餌もエビ団子の素、魚かしミックス、魚かしQ、魚玉、イカのハラワタが残っている。
今日はお供え用の「鯛を1匹」釣ればいいわけだから(笑)、それほど餌はいらない。
最悪の場合は、レインボーは鯛1匹の補償もあるし・・。
早々に荷物を積み込み、あわただしく9時過ぎに出発する。

今日から高速道路は経済対策とやらで休日昼間でも100kmまでなら半額になるらしいので、敦賀まで高速を使う。
敦賀ICを通るときは本当にそうなるのかちょっと心配だったが、2650円が約半額の1350円になっていた。
ラッキー!! こりゃホントにありがたい。(^-^ )

敦賀ICを降りて、とりあえずスーパーを探し、そこでサンマ1匹(100円)と甘えビを1パック(298円)を買う。
「敦賀産の甘エビ」と書いてあったが、値段の割りに量もあり、身も大きくプリプリで餌にするには勿体無い。
四季釣具で冷イワシ、蛍イカ、ボケを仕入れる。さていくらになるのか楽しみだったが、今日は人が違う為か
端数をまけてくれただけだった。なかなか面白い店だ。(笑)

レインボーに着いたのは12時10分前。12時スタートなのでなんとかギリギリセーフ。(^^;)ゞ
早速受付を済ますと、今日は9号筏でご夫婦と親子と私で5人とのこと。すぐに釣り座のくじを引いて欲しいとの
ことであったが、まだ何も支度をしてないので、クジは皆さんにお任せして、私は空いているところに入ることにした。
どうせどこがいいのかさっぱり分からないわけだし・・・。 

「午後の部」だから当然「午前の部」でその筏は使っているわけで、おそらく最初の放流まではアタリはないだろうと、
のんびりと荷物を持って筏に渡り、空いていた沖側に場所をとる。
すると、驚いたことに早くもご夫婦で来ていた奥さんが鯛を上げている。そしてすぐに対面の小学生の子供さんの
竿も曲がった。これはバレてしまったが、今度は旦那さんに青物。これまたバラしてしまったが、さらにお父さんにも
鯛が・・・。エッ?なに?この活性の良さは・・・。
朝イチのモーニングサービスはよく聞くが、午後イチのランチサービスってのもあるんだろうか・・・。(爆)

後で分かったのだが、この夫婦連れの旦那さんはここの常連さんで、一昨日、昨日、そして今日の午前の部
でも使ってない9号筏を指定したそうだ。

すっかり出遅れた私は、あわてて小物竿を用意する。こんなことならもっと早くからきて準備しておくんだったと
後悔しても後の祭り。 こういうときは飛竜のミニクロガイドに一つ一つ糸を通すのが、もどかしくてしょうがない。
棚取りも済ませ、地元産のプリプリ甘エビを付けてようやくスタート。
『どーか、私もランチサービスに間に合いますように。』(笑)

しばらくして穂先がククッと反応した。おおっ、間に合った。(^-^ )
最初にバラすとヤバイので十分穂先が入ってから「おりゃ!!」と思いっきり合わせを入れる。
小気味良く飛竜の穂先を叩く。こいつぁシマアジかな? 無理をせず慎重にやり取りをしていると
キラリと光るシマアジ君の姿が見えてきた。やっぱりね〜。どうもお久しぶりでございます。(笑)
無事タモにお入りいただいて先ずは脱ボーズ。\(^ ^)/ バンザーイ

でも今日の使命は「鯛1匹」。これでボーズ補償はなくなったので、なにがなんでも鯛を釣らなければ・・。
ボケで探っていくとまたまた穂先に反応が・・・。コイツも十分待ってから「おりゃ!」
今度はちょっと小ぶりの鯛が上がって来た。「お供え」にするには丁度いいサイズだ。目標達成!!
「2匹も」釣れたし、「鯛」も手に入ったのでもう帰ってもいいわけだが、いくらなんでもそりゃないわな〜。(笑)

再び甘エビで探っていると、また穂先がククッとなる。十分入ったところで「おりゃ!!」と合わせると
今までとちょっと雰囲気が違う。一瞬、底網か?と思ったが、ゆっくり動き始めた。こりゃ青物だ!
すかさず青コールをして3号ハリスの鯛竿であることを皆さんに告げる。皆さん快く仕掛けを上げてくれた。
「どうぞごゆっくり」という旦那さんの言葉に甘えて、無理をしないようにやり取りをする。
段々浮いてきた。ワラサかヒラマサのようだ。ヒラマサだといいなぁ・・。
旦那さんが掬って下さり、すぐにヒレと口元を確認する。間違いない、ヒラマサちゃんだ。
今年何度誘ってもいつも袖にされた憧れの君。(笑)  ようこそ私のスカリへ(^-^ )

今日は初めての単独釣行なので、青物がかかるとタモ入れにちょっと自信がなかったのだが
見ず知らずの旦那さんに助けてもらって、とても有り難かった。

私のランチサービス分はここまでで、この後は放流まで私はな〜んに釣れなかった。
まあ、それでも放流前にシマアジ、真鯛、ヒラマサと釣れたのだから私としては上出来である。

最初の放流は鯛などが12匹程度入った。4.5人分だからまあこんなもんでしょう。
しばらく静かだったが、私の方に鯛が寄って来てくれたようで、蛍イカで底近辺を探っているとアタリが出た。
結構渋いアタリだったが、十分待って「おりゃ!」「おりゃ!」「おりゃ!」と鯛を3連発。
なかなか調子に乗れない小学生君にもここで釣るように言ってみたのだが、棚は底網ギリギリなのだが
お父さんに手伝ってもらっても上手く棚がとれないようでアタリが出ない。
さらに活きアジ用ぐらいの大きなウキを使っているので、食いが渋い今の状況ではちょいと難しいみたい。

ところで、話は全く変わるが、やっぱり地元の甘エビは身が大きくってとても美味しそう。
いつも釣行前にスーパーで買ってくる外国産の解凍ものとは全く違う。これを全て魚の餌にするのはあまりにも
勿体無いので半分は自分で食べてしまった。この小学生君にも上げたら、最初は「これって食べれるの?」と
おそるおそる口に入れていたが、すぐに「甘〜い」と喜んでいた。(笑)

2度目の放流は立派な青物3本(たぶんヒラマサだと思う)と鯛が4〜5匹ぐらいだった。
先ずはスルメイカのハラワタで誘うが不発。次にサンマの短冊+付け餌Q 、サンマのぶつ切り+付け餌Qで誘うが
やっぱりダメ。
今度はやや大きめにサンマを切って付け餌Qを塗りたくって8mぐらいに入れる。
ようやく穂先にコツコツと前アタリがでる。一向に食い込まないところを見ると鯛がかじっているのだろうか・・。
そんなとき隣の旦那さんに鯛が来て、私の仕掛けと奥さんの仕掛けを巻き込んでしまった。
とりあえず旦那さんの鯛を掬って上げて、私の仕掛けを切ろうとラインを持つとやや重みを感じる。
ゆっくり手繰ると間違いなく魚がついている。鯛かな?いやもっと重たくてゆったり泳いでいるような・・青?

「私の方も何かついている」と旦那さんにいうと、すぐに自分の仕掛けは切ってくれたのだが、今度は私と奥さんの
絡みを解きはじめた。やや複雑にからんでいてなかなか解けない。イライラ・・(笑)
『もう早く切っちゃってよー!バレちゃうよー!』と叫びたくなるのをこらえながら、魚が暴れださないように
少しずつ糸を出して、ひたすら解けるのを待つ。『旦那さ〜ん、お願いですから早くして下さ〜い。』(爆)
ようやく解けたので、糸ふけを巻き取って思いっきり2回合わせを入れた。
そしたら一気に突っ込んだ。やっぱり青物だった。

今度は青物仕掛けなのでしっかり鈎がかりさへしていれば、安心してやり取りが出来る。
ちゃんとかかってるかなぁ・・。ちょっと抵抗されたが、それは青物竿の事。まもなく姿を現した。
オオ、今度もヒラマサちゃんのようだ。(^▽^)
小学生君は青物をタモ入れしたいらしく、私のタモを持ってすぐ横で仁王立ちしている。エッ、マジですか〜?(^^;)ゞ
私としては旦那さんのほうがいいんだけど、旦那さんは自分の仕掛け作りでそれどころではなさそう・・・
「ええい、こうなりゃ小学生君にお任せじゃ!」(笑)
タモを海面に入れたまま動かさないようにお願いして、そこにヒラマサの頭を突っ込む。よっしゃー!入った!
こうして朝よりもやや大きなヒラマサが無事タモに収まった。よかったよかった。でかした!小学生!!(^-^ )

後半、底網ギリギリでアタリはあるのだが、合わせると「底網」というなんともやりづらい状況になった。
こうなると、もう少し上に魚がいるのかと思い、やや棚を上げて探ると甘エビで鯛を1匹追加できた。
でもタモに入った瞬間鈎がはずれた。アブナイアブナイ(^^;)ゞ  超渋〜。
結局私はこれが最後の獲物となった。

常連の旦那さんと奥さんはコツコツと釣果を重ねて、青、赤、シマアジと二人あわせてすでに二桁は釣っている。
一方 親子連れはお父さんが釣った鯛1匹のみで、小学生君は再三再四アタリはあるのだがスカシたりバラシたりで
釣り上げる事が出来ない。なんとかこの子に釣らせようとみんなで色々アドバイスするのだが、上手く行かない。
でも、この子はそんなことに一向にめげる様子も無く、バレテも「思いっきりググッと来た」とよろこんでいる。
ちょっとピリピリした雰囲気の筏なら、これだけバラすと”活性が落ちる”と不愉快に思う人もいるだろうが、
今日の人たち(といっても全員で5人)は全くそんな雰囲気はなく、楽しくのんびりしている。いい感じである。

ご夫婦は三重県の「○っかい」にも行かれたことがあるとのことで、名物大将の「頭」で大いに話が盛り上がり、
途中、まるで夫婦喧嘩のような丁々発止もあったが、これも可笑しく拝聴させていただいた。
また、親子連れの方とは木曽川にちょくちょく釣りに行かれるとのことで、ハゼやうなぎや手長エビ釣りの話で
色々話をすることが出来た。

5時半終了となり、魚を〆場所まで持って行くと、驚いたことに青物は〆た後に神経抜きまでやってくれた。
昨年お邪魔したときはそんなことはしてなかったので、いつからこんなサービスを始めたのだろうか。
先日は〆場を見ないように帰ったので全く気がつかなかったが・・・。(笑)

親子連れは結局おとうさんの鯛1匹で終了。クーラーのなかは良型アジが数匹入っていた所をみると
午前中はどこかで釣りを楽しんでこられたのだろう。
私はヒラマサが2本あってもしょうがないので、この親子に1本貰っていただいた。
そしたらサザエを9個も頂いてしまい、かえって恐縮してしまった。
小学生君はヒラマサを持って「スッゲー重たい。こんなの釣ってみたい!」と大喜びだった。
こんなによろこんでもらえれば、差し上げた甲斐があったというもの。

今日は一緒になったこの親子を見ていて、丁度5年程前マリンパークでハマチに一瞬にしてハリスを切られて
悔しい思いをした自分達を思い出した。釣り掘りにはまっていったのはアレがきっかけだった。
今日の親子はどうだろう。きっとこの子は、「また釣堀に釣れてけー!」とお父さんにせがむだろうなぁ。(笑)

ところで、ここの店主はまだ若いので常連さんからは「ヒロ君」と呼ばれている。
特に愛想が良いわけでもなく、また若いこともあって、私はなんとなく頼りなさをかんじていたのだが、その彼が
帰りがけに声をかけてくれた。「今日は他のお客さんにも気を配っていただいて、ありがとうございました。」って。
おそらくあの親子にヒラマサを上げたことだと思うが、言われた方がビックリ仰天。
でも、こんなことをさりげなく言えるとは、この店主は若いのに大したものだと思った。

彼の話によると「お客さんを獲りすぎないようにしている」らしい。できればお客さんにゆったりと
釣って欲しいという考え方なのであろう。特に「午後の部」では5〜6人程度で1筏になるようにしてるそうだ。
最近は色々ルールだマナーだと言われているが、ゆったり釣れればそれだけトラブルも少なくなる。
お客さんにとってはありがたいことだと思った。

さて、今日は初めての単独釣行で、さらに初めての午後の部を体験したのだが、同乗のお客さんにも恵まれて
楽しく話をしながらのんびり釣りをすることができたし、午後の部ということで前日はゆっくり寝れたので、朦朧と
することなく(笑)釣りをすることが出来た。また帰ってからも随分身体が楽だった。
ここは三重に比べると時間が短いので以前はそれが気になっていたが、釣り時間が長いから釣れる
と言うわけでもなく、また、ご近所に配って我が家で新鮮な魚を味わえるのは5〜6匹もあれば十分なので、
今日のようにこれだけ釣れれば言う事なし。楽しい一日であった。

最近、釣堀のルールやマナーについて色々考えさせられることが多いが、今日はそんなこととは全く
無縁の世界で釣りをすることが出来た。
ゆったり、そしてのんびり釣りをする。私にはこれが一番合っているような気がする。
沢山釣る人から見れば、「下手くそ」の負け惜しみと言われそうだけどね・・・(笑)


本日の釣果  ヒラマサ×2、真鯛×5、シマアジ×1

当たった餌   敦賀産甘エビ、サンマ+付け餌Q、ボケ、ホタルイカ