ナンチャッテ漁業白書(平成17年版)

 平成17年の我が家の漁獲高は出漁回数23回で合計177匹。
1回当り約7.7匹となった。これは3支部(子供達)も含んでおり、
本部(私)のみでは103匹。1回あたり約4.5匹であった。
このほかに第3支部の強い要望により上記とは別にアジ漁に
3回出漁し、合計135匹を得た。

 今年は漁場を知多、敦賀方面から三重南勢の「海上釣堀」に
シフトしたことが功を奏し、出漁回数は平年並みにもかかわらず、
漁獲高は当漁協始まって以来の豊漁となった。
また、魚種も前年まではハゼ、キス、メゴチ、セイゴ、カワハギ、
アジなどの小型魚種が主流であったが、本年は真鯛が大半を占め、
そのほかに高級魚種のシマアジ、石垣鯛、さらに大型魚種のワラサ、
カンパチ、ヒラマサも混じるなど、内容は様変わりとなった。

 しかし、この漁場は漁業権が極めて高額であるため、コストが
前年対比3倍以上となり、当漁協の収益を著しく圧迫した。
本部としてもこのコスト高を見過ごすことはできず、何とか収益を
上げるべく近隣、遠方を問わず、積極的に営業展開したところ
マツタケ、シイタケ、新米、餅、メロン、桃、野菜、栗、菓子、など
間接的ではあるが多大な収益を上げることができた。

 さて、現状の問題点としては、当漁協としては例年にない豊漁であったが
同様に「海上釣堀」を漁場とする他の漁協と比較すると、漁獲高において
随分見劣りしたことが上げられる。すでに数年前から三重南勢「海上釣堀」に
拠点をおいている多くの漁協は、1回の出漁で、「ツ抜け」と称される二桁の
漁獲高を上げている。
当漁協においても本年春先より多大な設備投資を行い「知多、敦賀」仕様の
設備を全面的に「海上釣堀」仕様に一新し、他の漁協に追随すべく鋭意努力
したものの、残念ながら技術力が遠く及ばず、結果的には大きく水をあけられた。

 平成18年は、主力の第2支部の出漁回数が4月以降減少する懸念もあるので、
本年以上の漁獲高を確保するには、本部の1回当りの漁獲高を飛躍的に増加
させることが重要である。
幸いにも本年末の特別会計にて、来期の傳八屋地区の漁業権は確保したので、
来期は当地区を中心に出漁し、引き続き他の漁協からの技術指導も積極的に受け
ながら技術向上に励み、一日も早く、「ツ抜け」出来る体制を整えなければならない。

                                 平成17年12月28日

                                   ナンチャッテ漁協